子会社にするってどういうこと

名古屋を中心に東海地域で活動しているファイナンシャルプランナーのまえだです。

最近ブログでコンビニの話題をちょっとしていたら、今度はローソンが三菱商事の子会社になるというニュースが出てきました。
業界としては目まぐるしく日々変化をしているということですね。

でも子会社にするってどういうことなの?
子会社にすると何かいい事があるのでしょうか。

今回はそこで子会社にすることについて財務と経営の面からお伝えしてみます。

元々三菱商事はローソンの議決権株式の3分の1相当分を保有していました。
これを過半数以上の50.1%まで保有率を高めるというで子会社にするということです。

この議決権株式の割合というのが大きな意味を持ちます。
今までの3分の1と過半数では何がちがうのでしょうか?

株式会社の最高決定機関は株主総会になります。
その株主総会では会社の重要事項を決めることになります。
決める事も重要な度合いに合わせて主に2つの種類があります。

1番重要なことを「特別決議」、次に重要なことを「普通決議」と言います。

特別決議には会社の解散や会社のルールである定款の変更などをすることができるようになります。
この特別決議を成立するためには議決権株式の3分の2以上の賛成が必要になり、もっとも重要なことになります。

次に普通決議とは役員の選任や解任と自己株式の取得などを決めることができます。
普通決議を成立するためには議決権株式の過半数が必要になります。

今回の三菱商事はローソンの株式の過半数を取得するということは自力で普通決議を成立するまでの力を持つことになります。
役員の人事権はすべて三菱商事の手の中にあるということは思い通りに会社を運営することができるようになりますね。
ちなみに今まで保有していたのは3分の1では特別決議を拒否する力は単独でもあったことになりますが、それだけでは子会社ということになりません。

子会社にすることにより三菱商事の商社としての能力をこれからもっと生かしていく。
つまり海外展開を進めていくことや食品の調達コストの削減などにつながるということが予測できるということです。

今のところはその評価も上々で株式市場にも好感をもたれているかもしれません。
子会社化を発表するまえの9月14日のローソンの株価は7400円で16日の株価7900円と6.8%の上昇をしています。
TOBによる一時的な株価上昇の可能性もあるので、そのあたりは今後注意してみていきたいですね!

表向きの店舗は特に変わってはきていないですが、内部は色々と変化がありそうですね。


前田 洋佑
著者:前田 洋佑

MYFP代表。MYFPではライフプラン、住宅ローン、保険など家計の見直しをお手伝い致します。

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